「VTuberはもう飽和している」「今から始めても遅い」。SNSや掲示板では、こうした声をよく見かけます。ですが、その多くは感覚的な議論で、実際の数字に基づいたものは多くありません。
当サイト(FanLoop 発見)がTwitch・YouTube横断で収集している配信者・VTuberの実データから、「飽和」と言われる状況を数字で検証します。結論を先取りすると、見えてくるのは“供給過多”というより“発見されない構造”です。
新規参入の推移:2022年がピーク
活動開始年が確認できた掲載者の、デビュー年ごとの人数です。
活動開始年人数2019年692人2020年1,247人2021年1,733人2022年1,763人(ピーク)2023年1,603人2024年1,633人2025年1,682人2026年(途中経過)899人
いまも年1,600人以上が新たに活動を始めており、新規参入の数は2022年をピークにしたあと、ほぼ横ばいです(2025年は1,682人で2024年を上回っています)。「毎年うなぎ登りで増え続けている」というイメージとは異なり、参入ペースはむしろ落ち着いてきました。総数(アクティブなVTuberは約6万人)も横ばい傾向と報告されており、供給の“爆発的増加”は一段落したと見るのが実態に近そうです。
FanLoop 発見
あなたのチャンネル、実はもう載っているかもしれません。
FanLoopの発見サイトには、Twitch・YouTubeで活動中の配信者・VTuberが自動で掲載されています。いつものTwitch/YouTubeでログインすれば、そのページをそのまま受け取って、自分の色に着せ替えできる公式ページにできます。
それでも大多数は埋もれる
参入が落ち着いても、「見られている人」はごく一部です。当サイトの実測では次のとおりです。
指標中央値リーチ(フォロワー+登録者)171人配信中の同接(同時視聴者数)5人事務所所属の割合4.5%(95.5%は個人勢)
活動者の“ちょうど真ん中”は、リーチ171人・同接5人。大多数は数百人規模の個人勢です。「飽和で埋もれている」という感覚自体は、この分布を見れば正しいと言えます。
視聴は上位数%に集中している
問題の本質は“数の多さ”よりも、視聴が上位に極端に集中していることです。
配信中に同接100人を超えるのは全体の5%だけ
同接の上位1%ラインは1,403人以上で、中央値5人との差は280倍
リーチ10万人を超えるのは上位1.1%
つまり、少数のトップ層が視聴の大半を集め、残りの大多数はほとんど視聴者に届いていません。これは「参入者が多すぎるから」というより、おすすめアルゴリズムが上位に露出を偏らせ、下位が発見されにくいという構造の問題です。
つまり“飽和”ではなく“発見されない”
データを整理すると、こう言えます。
新規参入は2022年をピークに落ち着き、供給は爆発的には増えていない
それでも大多数が埋もれるのは、視聴が上位数%に集中しているから
一方、VTuber・配信を「まだ見ていない」視聴者は社会全体ではまだ多い
供給側が飽和しているというより、需要(視聴者)と供給(配信者)を結ぶ“発見”が非効率なだけ、という見方ができます。だとすれば、勝ち筋は「レッドオーシャンを避ける」ことではなく、埋もれた自分を見つけてもらう導線を持つことです。
NOTE: 本記事の数値は2026年9月20日時点・当サイト掲載分の集計です。デビュー年はVTuberに分類される13,295人、リーチ・所属率はTwitch側33,061人、同接は2026年9月20日19時16分(JST)にライブ配信中だったチャンネル(主にTwitch)の実測です。業界全体の悉皆調査ではなく、収集方法に由来する偏りがあります。引用の際は「FanLoop 発見調べ」と時点の明記をお願いします。
数字からわかること:勝ち筋は“発見される”こと
「飽和しているから今さら無理」という結論は、データからは導けません。導けるのはこうです。
参入ペースは落ち着いており、席がなくなっているわけではない
埋もれるのは実力不足より“発見されない”ため
だから、切り抜きや横断的な発見で見つかる導線を持つ人が有利
見つけてもらうための具体策はVTuber・配信者の探し方7選に、自分の配信を発見サイトに載せる方法はFanLoop 発見にまとめています。
よくある質問
Q. VTuberは飽和状態にありますか?
新規参入は2022年をピークにほぼ横ばいで、供給が爆発的に増え続けているわけではありません。ただし視聴は上位数%に集中し、大多数(中央値フォロワー182人・同接5人)は埋もれています。「飽和」というより「発見されにくい構造」と表現するのが実態に近いです。
Q. 今からVTuber・配信を始めても遅いですか?
データ上、参入ペースは落ち着いており「席がなくなった」状態ではありません。上位への集中は激しいものの、それは実力より発見のされやすさに強く左右されます。見つかる導線を持てるかどうかが分かれ目です。
Q. 個人勢VTuberはなぜ伸びないのですか?
活動者の約95%が個人勢で、その大多数がリーチ中央値171人・同接5人です。伸び悩みの主因は、おすすめアルゴリズムが上位に露出を偏らせ、下位が発見されにくいこと。品質だけでなく“見つかる導線”の有無が大きく効きます。
Q. VTuberブームはいつまで続きますか?
新規参入は年1,600人以上が続いており、総数も横ばい傾向です。急拡大のフェーズは一段落したものの、視聴者側にはまだ「触れていない層」が多く、発見の余地は残っています。
まとめ
新規参入は2022年がピーク。 その後は微減で、無限増加ではない
大多数はリーチ中央値171人・同接5人。 95%が個人勢で埋もれている
視聴は上位数%に集中。 同接100人超は5%、リーチ10万人は上位1.1%
本質は“飽和”より“発見されない”。 勝ち筋は見つかる導線を持つこと
関連データは配信者は何人いる?と登録者は何人からすごい?へどうぞ。
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AUTHOR
吉野有翔
FanLoop 代表
「広告に頼らない集客」をテーマに、紹介・口コミを仕組み化するツールFanLoopを開発・運営。配信者と店舗オーナーがファンの力で成長できる仕組みを追求している。